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Z世代の中古・リセール熱|Vinted/Depopとブランドの再定義

Z世代の中古・リセール熱|Vinted/Depopとブランドの再定義

新品よりも、誰かが袖を通した一着を。Z世代にとって中古は、もはや妥協ではなく、賢くて格好いい選択になりました。
その舞台となっているのが、日本ではまだ耳慣れない二つのアプリです。まずはそこから押さえ、リセール市場の広がりと、それが揺さぶるブランドの意味までを見ていきます。

まず「Vinted」「Depop」とは

Vintedは、2008年にリトアニアで生まれた個人間の中古売買アプリで、いまでは欧州最大級の規模に育ちました。出品の負担が軽く、気軽に売り買いできる実用性が武器です。
Depopは、2011年に英国で生まれたフリマアプリで、写真とタグで魅せる、SNSのような作りが特徴です。米国を中心に、Z世代の熱い支持を集めています。同じ中古を扱いながら、メルカリに近い実用のVintedと、古着の見せ方を競うDepopとで、文化がはっきり分かれています。

私たちが注目するのは、これらが単なる不用品の処分場ではない点です。出品も購入も自己表現であり、交流の場になっている。中古アプリがSNSの性質を帯びているところに、Z世代らしさがあらわれています。売ることも買うことも、自分を語る行為の一部になっているのです。

クローゼットの3割が中古になった

コンサルティング会社BCGなどの調査では、消費者のクローゼットの約28%が中古品で占められ、リセール市場は新品市場の3倍の速さで広がっています。Z世代が、この流れの中心にいます。
かつて中古は、お金がない人の選択と見られがちでした。いまは違います。環境にも財布にもやさしく、しかも人と被らない。中古は、引け目を感じる選択から、むしろ誇れる選択へと意味を変えました。

VintedとDepopの世界観の違い

同じ中古でも、どの場で売るかで価値が変わります。Depopで映える写真とタグを工夫すれば、Vintedより高く売れることも珍しくありません。商品の価値が、固定ではなく文脈で動くのです。これは、売り手にとっての見せ方の腕が、価格に直結することを意味します。

  • Depop は写真とタグで魅せる、編集された場
  • Vinted は気取らない、実用と手軽さの場
  • ワークウェアや古着が世代を超えて人気

なぜいま中古が急に伸びたのか

中古がここまで広がった背景には、三つの力が重なっています。一つは物価高で、新品に手が出にくくなったこと。二つ目はサステナビリティへの意識で、捨てずに回す行為が前向きに評価されるようになったこと。三つ目はSNSで、掘り出し物やコーディネートが可視化され、中古が憧れの対象になったことです。
節約という消極的な理由だけでは、ここまでの広がりは説明できません。我慢ではなく、賢くて格好いい選択として語られるようになったことが、流れを決定づけました。背景が違えば刺さる訴求も変わるため、どの理由で動いている層かを見極めることが要になります。

ロゴより個性、ラグジュアリーの再定義

派手なロゴは、もう以前ほどの地位の証ではありません。Z世代にとっての高級は、希少さや新しさより、個性やサステナビリティ、そして長く受け継がれる価値へと移りつつあります。ブランド戦略そのものが問い直されています。
新品の高級品を一点買うより、自分だけの一着を中古で見つけるほうがクールだという感覚。これは、ブランドの価値の置きどころが、所有から物語へと移ったことを示しています。誰が作り、どう使われ、なぜ手放されたのか。その背景までが価値になります。

なぜ中古に惹かれるのかを考える

動機は一つではありません。環境への配慮、節約、人と被らない自己表現。これらが複雑に絡み合っています。どれか一つに単純化すると、打ち手を見誤ります。
たとえば、サステナビリティを前面に出せば響く層もいれば、それを建前と感じて節約や掘り出し物の楽しさに反応する層もいます。消費者インサイトとして、その重なりを丁寧にほどく必要があります。

日本のZ世代と中古を定性調査で確かめる

ここまでは主に欧米のデータです。日本のZ世代が同じ理由で中古を選ぶとは限りません。フリマアプリの文化も、古着への抵抗感も、衛生観念も、国によって違うからです。海外の知見をそのまま当てはめると、実態を外しかねません。

海外の潮流を出発点にしつつ、最後は日本の生活者で確かめる。なぜ中古を選び、何を新品で買うのか。その境界の理由は、定性調査でこそ見えてきます。リサートは、こうしたZ世代の本音を掘り起こし、ブランドや商品の打ち手づくりまで伴走します。中古の流れにどう向き合うか迷ったら、気軽にご相談ください。

出典 BCG 2025(世界)/ Circular Fashion / 各リセールプラットフォーム公表値

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よくある質問

VintedとDepopとは何ですか?

Vintedは欧州最大級の中古売買アプリ、Depopは英国発でSNSのような作りの古着アプリです。米国を中心にZ世代に人気です。

なぜZ世代は中古品を買うのですか?

環境への配慮や節約に加え、人と被らない自己表現の手段として中古を選びます。

ブランドへの影響は何ですか?

ロゴの誇示より個性や継続性が価値とされ、ラグジュアリーの意味そのものが変わりつつあります。

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この記事を書いた人

石崎健人
石崎 健人 | 株式会社バイデンハウス 代表取締役

リサート所属モデレーター。外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。

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