マーケティングリサーチ専門のオンラインメディア

インタビュールームとは?選び方と設備・費用を現役モデレーターが解説

定性調査の会場を探していると、貸し会議室とインタビュールームの違いがよくわからない、という声をよく聞きます。マジックミラーさえあれば十分なのか、配信設備はどこまで要るのか、費用はいくらが相場なのか。会場選びを一度外すと、当日の進行が窮屈になり、対象者の本音も引き出しにくくなります。数々のインタビュールームを使い、自分たちでもひとつ設計してきた経験から、選ぶときに見ている点を整理します。

インタビュールームは、何が違うのか

インタビュールームは、対象者に話を聞くことだけを目的に作られた部屋です。貸し会議室との一番の違いは、調査チームが別室から様子を見られるかどうかにあります。マジックミラー越し、あるいはモニター越しに、クライアントが対象者の表情や手の動きまで観察できる。発言だけでなく、ためらいや沈黙といった言葉にならない情報まで拾えるのが、専用ルームの値打ちです。定性調査では、この観察環境が結論の質を大きく左右します。

どんな調査で使われるか

使われ方は大きく二つに分かれます。ひとつはデプスインタビューで、対象者と一対一でじっくり深掘りする形式です。もうひとつはフォーカスグループで、4名から6名を集め、参加者どうしの会話から気づきを引き出します。ほかにも、商品を実際に触ってもらう試用テストや、手を動かすワークショップ型の調査でも使われます。部屋の広さや机の配置が形式で変わるため、何をやるかを決めてから会場を探すほうが、当日に困りません。

設備で確認しておきたいこと

会場を下見するとき、私が必ず見るのは次の点です。

  • マジックミラーの位置と、バックルーム(観察室)の広さ
  • ZOOMやストリーミングでの配信に対応しているか
  • 録画・録音の品質と、データの受け取り方法
  • 洗面台や、試食・試用ができる設備の有無
  • 対象者の出入りと、クライアントの出入りが分かれているか

とくに見落とされやすいのが、対象者とクライアントの動線です。エレベーターで鉢合わせると、対象者が身構えてしまい、その日の発言が硬くなります。進行を任されるモデレーターの立場からも、この一点は会場の良し悪しを分けます。

費用はどう決まるか

料金は、部屋の広さ・借りる時間・付帯サービスで決まります。半日か一日か、配信オペレーターを付けるか、対象者のリクルーティングまで頼むか。会場費だけを比べると安く見えても、配信や録画が別料金で積み上がることがあります。見積もりを取るときは、何が含まれて何が別なのかを一行ずつ確かめておくと、当日の追加費用に驚かずに済みます。

対面とオンライン、どちらを選ぶか

配信が当たり前になり、オンラインだけで定性調査を済ませる案件も増えました。移動の負担がなく、遠くに住む対象者にも会えるのは大きな利点です。いっぽうで、商品を手に取ったときの一瞬の表情や、机に置かれた持ち物といった細部は、画面越しだと拾いきれません。言葉を深掘りするデプスインタビューはオンラインでも成立しやすく、試用テストや行動の観察が要る調査は対面のほうが向いています。一次面接はオンラインで広く会い、本番だけ会場に来てもらう、という二段構えにする案件もあります。やりたいことから逆算して、会場かオンラインかを決めると、後から取り直す手間が減ります。

色んなインタビュールームを使って、私が感じたこと

これは自社施設をよく見せたいからではなく、正直な実感です。各地のインタビュールームを使ってきて、たびたび引っかかった点があります。

  • 設備が古く、ストリーミング配信やデジタル録画に対応していない
  • 録画データが後日DVDで届く
  • 配信機能がなく、見学のたびに必ず現地へ行くしかない
  • バックルームが狭く、数人入ると窮屈で、長時間の見学がつらい
  • 汚いとまでは言いませんが、年季が入ってボロさを感じる
  • 照明やレイアウトが古めかしく、実験室のような空気で、対象者が座っているだけで緊張する
  • シンプルにおしゃれではなく、居心地がよくない

最後の二つは見落とされがちです。けれど、対象者がくつろげない部屋では、どれだけ質問を工夫しても本音は出にくくなります。会場の空気は、調査の中身にそのまま響きます。

私が考える、インタビュールームを選ぶ決め手

こうした不満を放っておけず、2024年にインタビュールーム赤坂をリニューアルしました。設計の前に、実際にインタビュールームを使っているマーケティングリサーチ会社の方、およそ10名に話を聞いています。現場の困りごとと、あれば嬉しい条件をひとつずつ拾って形にしました。会場を選ぶとき、私が突き詰めて見るのは次の4点です。

  • 駅から近いか。対象者もクライアントも、迷わず着けること
  • バックルームが広いか。見学者がゆったり座れること
  • 清潔感とおしゃれさ。対象者が緊張せず、自然に話せる空気か
  • 設備が最新か。ストリーミング配信やデジタル録画にきちんと対応しているか

このうちひとつでも欠けると、当日のどこかで小さなストレスが生まれます。だからこそ、会場は妥協せずに選ぶ価値があります。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスの場合

私たちが運営するインタビュールーム赤坂 バイデンハウスは、これまで使ってきた会場の不便をひとつずつ潰して設計しました。赤坂駅から歩いてすぐ、3階と4階の二フロアをご用意しています。

  • 3階はカジュアル、4階はムードのある雰囲気で、調査テーマに合わせて選べます
  • マジックミラーと洗面台を備え、試用テストにも対応します
  • 駅チカで、迷わない
  • 広いインタビュールームとバックルームで、インタビューに参加する誰もが快適に過ごせます
  • ZOOM・ストリーミング配信に対応し、遠方や海外からの見学も可能です
  • 英語対応のスタッフが在席し、海外クライアントの調査にも対応します
  • 対象者は最大6名まで、営業は朝9時半から夜10時までです

会場選びで迷ったら、空き状況の確認だけでもかまいません。予約ページから日程を見られますし、お電話(03-6441-0989、受付は平日11時から18時)でもご相談いただけます。

関連記事

リサートにマーケティングリサーチの相談をする

よくある質問

Q.インタビュールームと貸し会議室は何が違いますか?
A.一番の違いは、調査チームが別室から対象者を観察できる点です。マジックミラーやモニターを通して、発言だけでなく表情や沈黙まで見られます。貸し会議室にはこの観察環境がないため、定性調査の見学には向きません。
Q.オンラインだけで定性調査はできませんか?
A.ZOOMを使えばオンラインでも実施できます。ただし、商品を手に取ってもらう試用テストや、対象者の細かな所作を見たい調査では、対面のほうが情報量が多くなります。テーマに応じて使い分けるのがおすすめです。
Q.対象者を集めるところから頼めますか?
A.リクルーティングから当日の進行、配信、録画まで通して依頼できます。会場だけ借りて対象者は自社で用意することも、すべて任せることも選べます。まずは調査の目的をお聞かせください。

この記事を書いた人

石崎健人
石崎 健人 | 株式会社バイデンハウス 代表取締役

リサート所属モデレーター。外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。

あわせて読みたい記事