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デジタルマーケティングリサーチとは?オンライン調査の方法と使い分け

デジタルマーケティングリサーチとは?オンライン調査の方法と使い分け

会議室に人を集めなくても、調査はできるようになりました。アンケートも、インタビューも、画面越しに完結します。早くて、安くて、遠くの人にも届く。便利になった一方で、使い方を間違えると、薄い結果しか得られません。
オンラインだからこそ気をつけたいことがあります。年間100件を超える調査に関わってきた立場から、デジタルでのリサーチの種類と進め方、つまずきやすい点までを整理します。

デジタルマーケティングリサーチとは

デジタルマーケティングリサーチとは、インターネットやデジタルの仕組みを使って行うマーケティングリサーチの総称です。オンライン調査とも呼ばれます。
会場に集まって行っていたアンケートやインタビューを、画面越しに置き換えるだけではありません。サイトの行動ログやSNSの投稿など、人が動いた跡そのものを調べる手法も含みます。
聞いて集める調査と、跡をたどる調査。その両方をオンラインで扱えるのが、デジタルリサーチの広がりです。基本の考え方はマーケティングリサーチと同じで、舞台がオンラインに移ったと捉えると分かりやすくなります。

従来の調査と何が違うのか

いちばんの違いは、距離と時間の制約が外れたことです。
会場調査なら、その地域に住む人しか呼べません。オンラインなら、北海道の人にも沖縄の人にも、同じ日に話を聞けます。準備から結果が出るまでの期間も、ぐっと縮まりました。
ただし、楽になったぶん落とし穴も増えます。手軽に大量の回答を集められるからこそ、答えが雑になりやすい。画面越しだからこそ、相手の温度が伝わりにくい。便利さと引き換えに失われるものを知っておくことが、使いこなしの前提になります。

デジタルリサーチの主な種類

  • オンラインアンケート。大人数に短期間で同じ質問を届ける
  • オンラインインタビュー。ZoomなどでDIやグループを画面越しに行う
  • 行動データ分析。サイトやアプリの動きを跡からたどる
  • ソーシャルリスニング。SNSの投稿から生の声を拾う
  • オンラインコミュニティ。一定期間、同じ人たちに継続して聞く

数で確かめたいなら定量調査のアンケート、気持ちの背景を知りたいなら定性調査のインタビュー、というように、知りたいことで選び分けます。
一つの手法ですべてを賄おうとすると、無理が出ます。目的に合った道具を選ぶことが、最初の分かれ道です。

オンラインインタビューのやり方

オンラインインタビューは、会場で行うインタビューを画面越しに置き換えたものです。やり方の骨格は対面と変わりませんが、画面ならではのコツがあります。
まず、対象者には静かで一人になれる場所から参加してもらいます。家族の声が入ると、本音が出にくくなるからです。回線や機材の確認は、本番前に必ず済ませます。始まってから音が途切れると、それだけで空気が固くなります。
進行役は、対面よりも少し大きめにうなずき、相づちを言葉にします。画面越しは、沈黙が重く感じられます。間を怖がって質問をたたみかけると、相手は考える前に答えてしまう。あえて待つ勇気が、オンラインではより大切になります。

オンライン調査のメリット

  • 場所を選ばない。全国、海外の対象者にも届く
  • 速い。準備から結果まで、期間を短くできる
  • 費用を抑えやすい。会場費や移動費がかからない
  • 記録が残しやすい。画面も発言も、そのまま保存できる

とくに、遠方の人や、忙しくて会場に来られない人の声を拾えるのは大きな利点です。
子育て中の人、地方在住の人、平日の昼間に動けない人。会場調査では会いにくかった層に、オンラインなら届きます。サンプルの幅が広がること自体が、調査の質を上げます。

見落とされがちな弱点

便利さの裏で、オンラインには独特の弱点があります。観察の経験から、いつも注意している点があります。

画面に映るのは、顔と上半身だけ。手の動き、足の組み替え、机に置いたものは見えない。本人が見せたい自分しか映らない。報酬目当ての雑な回答も、対面より紛れ込みやすい。

言葉にならない身体のサインや、生活の場のにおいは、画面の外にあります。
商品を実際に手に取ってもらう、家の冷蔵庫を見せてもらう、といった場面では、対面や訪問のほうが圧倒的に深く見えます。オンラインがすべてを置き換えるわけではない、と心得ておくことが大切です。

デジタルリサーチの進め方

  • 目的設定。何を決めるための調査かをはっきりさせる
  • 手法選び。聞く調査か、跡をたどる調査かを決める
  • 設計と対象者集め。問いを練り、合う人に声をかける
  • 実施。アンケート配信やオンライン面談を行う
  • 分析と提案。データを読み解き、打ち手の形にまとめる

オンラインだからと、設計を雑にしないことが肝心です。
手軽に始められるぶん、目的があいまいなまま走り出しがちです。何を知りたいのかが定まっていない調査は、どれだけデータが集まっても、結局使えません。

複数のデータを組み合わせる

デジタルの強みは、種類の違うデータを重ねられることです。
サイトの行動ログで、どこで離脱しているかをつかむ。その箇所について、オンラインインタビューでなぜかを聞く。SNSの投稿で、世の中の温度を確かめる。一つひとつは断片でも、重ねると立体的な絵になります。
数字はどこでつまずいたかを教えてくれますが、なぜかは教えてくれません。行動データと、聞き取りの言葉を組み合わせて初めて、打ち手が見えてきます。

AIをどう使うか

生成AIの登場で、デジタルリサーチの裏方作業は大きく変わりました。
インタビューの文字起こし、長い自由回答の要約、初期の整理。こうした手間のかかる作業は、AIがかなり肩代わりしてくれます。下調べや仮説出しのたたき台づくりにも役立ちます。
ただし、最後の解釈は人の仕事です。なぜその言葉が出たのか、その裏にどんな気持ちがあるのか。文脈を読み、意味を見いだす部分は、まだ人にしかできません。AIに任せる部分と、人が引き受ける部分を分けて考えることが、これからの使いこなしになります。

オンライン調査でよくある失敗

  • 手軽さに流され、目的を決めずに調査を始めてしまう
  • 質問を詰め込みすぎ、回答者が疲れて雑に答える
  • 報酬目当ての雑な回答を見抜けず、結果が歪む
  • 画面に映る範囲だけで、生活の実態を分かったつもりになる

とくにアンケートは、長くすればするほど後半の答えが荒れます。
聞きたいことを全部入れたくなりますが、回答者の集中は長く続きません。本当に必要な問いだけに絞る勇気が、結果の質を守ります。

リサートのデジタルリサーチ

リサートでは、オンラインアンケートからオンラインインタビューまで、デジタルでの調査を支援しています。
オンラインで手早く済ませたほうがいいのか、対面でじっくり見たほうがいいのか。その見極めも含めて、課題に合った進め方を一緒に考えます。調査をオンラインで始めたいときは、まずは目的の整理からご相談ください。

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よくある質問

オンライン調査と対面調査はどう使い分けますか?

速さや費用、遠方の人に届けたいときはオンラインが向きます。商品を手に取ってもらう、生活の場を見る、身体のサインまで読みたいときは対面が向きます。画面に映るのは顔と上半身だけなので、深さが要る場面は対面が確実です。

オンラインインタビューを成功させるコツは?

対象者には静かで一人になれる場所から参加してもらい、本番前に回線と機材を確認します。進行役は相づちを言葉にし、沈黙を怖がらず待つこと。画面越しは間が重く感じられるため、あえて待つ姿勢が本音を引き出します。

デジタルリサーチでAIはどこまで使えますか?

文字起こし、自由回答の要約、初期の整理といった裏方作業はAIが肩代わりできます。一方で、なぜその言葉が出たのかという解釈は人の仕事です。任せる部分と人が引き受ける部分を分けるのが使いこなしのコツです。

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この記事を書いた人

石崎健人
石崎 健人 | 株式会社バイデンハウス 代表取締役

リサート所属モデレーター。外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。

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出典:インタビュールーム株式会社(リサート)
https://researto.com/column/digital-marketing-research/

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