海外調査(グローバルリサーチ)とは?設計・実施・注意点を実務視点で解説

グローバル展開を検討する企業にとって、現地消費者の実態把握は意思決定の根拠になります。ただし海外調査は、日本国内の調査と異なる文化的背景・言語・調査インフラを考慮した設計が必要です。適切な手法選択と調査設計で失敗を防ぐポイントを解説します。

海外調査とは何か

海外調査とは、日本以外の国・地域の消費者や企業を対象に実施するマーケティングリサーチの総称です。定量調査(インターネット調査・CLT調査)から定性調査(グループインタビューデプスインタビュー)まで、目的に応じた手法が選択されます。

海外調査が必要になる主な場面は次のとおりです。

  • 新興市場への参入可能性の検討
  • グローバル製品のローカライズ評価
  • 現地競合ブランドとのポジショニング比較
  • 海外ユーザーのUX・CX課題の特定

主な海外調査の手法

海外インターネット調査(ネットリサーチ)

グローバルなモニターパネルを活用し、現地消費者にウェブ上でアンケートを配信する手法です。インターネット調査と同じ設計ロジックを使いながら、言語翻訳・文化的ニュアンスの調整が加わります。アジア・欧米主要国では比較的大きなパネルが確保されており、コストパフォーマンスが高い手法です。

海外会場調査・HUT

現地の会場(ショッピングモール・リサーチ施設)で実施するCLT調査や、サンプルを現地に送付するHUT(ホームユーステスト)は、製品の実物評価が必要なケースに適しています。食品・飲料・化粧品など感覚的な評価が求められるカテゴリーで多く活用されます。

海外定性調査

現地でのグループインタビューやデプスインタビューは、現地の生活文脈・価値観・購買動機を深く理解するために用いられます。現地モデレーターの確保と通訳・同時通訳の手配が必要です。

海外調査設計の3つの注意点

翻訳の等価性確保

質問文の翻訳は、単語の直訳ではなく概念的な意味の等価性が重要です。バックトランスレーション(現地語→英語→現地語)を用いて翻訳品質を検証するのが標準的な手順です。

回答スタイルの違い

国・文化によって回答傾向が異なります。日本人は中間値を選びやすい傾向があり、欧米や一部のアジア地域では両端(極端な回答)を選びやすい傾向があります。単純な数値比較では誤った結論を招くため、スコアの相対的な差異に着目した分析が必要です。

インターネット普及率とパネル品質

インターネット調査を実施する際は、対象国のインターネット普及率とパネルの代表性を確認します。東南アジアや南アジアでは都市部偏重のパネル構成になりやすいため、調査目的とサンプルの代表性のギャップを認識した上で設計する必要があります。

リサートの海外調査支援

リサートでは、アジア・北米・欧州を中心とした海外マーケティングリサーチのプランニングから実施・分析まで支援しています。現地調査会社との連携、英語対応スタッフによるプロジェクト管理、日本語でのレポーティングまで一貫してサポートします。

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よくある質問

Q.海外調査はどの国から対応できますか?
A.インターネット調査であれば50カ国以上に対応可能です。アジア主要国(中国・韓国・台湾・ASEAN各国)から欧米まで幅広く対応しています。詳細はお気軽にご相談ください。
Q.海外定性調査での言語対応はどうなりますか?
A.現地モデレーターが現地語で進行し、同時通訳またはデブリーフィングで日本側に内容を伝えるスタイルが標準です。ビデオストリーミング(Zoom・フォーカスビジョン等)でのリモート聴講にも対応しています。

この記事を書いた人

石崎健人
石崎 健人 | 株式会社バイデンハウス 代表取締役

リサート所属モデレーター。外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。

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